2015年10月31日

『悪党』 薬丸岳

悪党 -
悪党 -
28〜30日。

お気に入りの薬丸さん。
少し古めのものを借りてきた。

自らが犯した不祥事で職を追われた元警官の佐伯修一は、
今は埼玉の探偵事務所に籍を置いている。
決して繁盛しているとはいえない事務所に、
ある老夫婦から人捜しの依頼が舞い込んだ。

自分たちの息子を殺し、少年院を出て
社会復帰しているはずの男を捜し出し、
さらに、その男を赦すべきか、赦すべきでないのか、
その判断材料を見つけて欲しいというのだ。

この仕事に後ろ向きだった佐伯は、
所長の命令で渋々調査を開始する。
実は、佐伯自身も、かつて姉を殺された犯罪被害者遺族なのだった…。

この作品は、連作短編で、
犯罪前歴者の追跡調査を売りとし、
それを調査していく佐伯の心の動きが書かれている。

佐伯の調査の結果により一生をダメにしてしまった人たちもいたり、
過去に家族を失った人が、その後の加害者のことを知り、
きちんとその後を過ごしていったり。

そして佐伯は、姉を殺した犯人を独自に調査。
カレは、加害者たちを許せるのか、それとも?
あまりにもかわいそうな過去。
でも、いつもこの薬丸さんの作品を読むと思うけど、
実際にこういうことは、多々起きているに違いない。

佐伯の父親が言ったセリフは良かったなぁ。
「いつでも笑っていいんだぞ。
 いや、笑えるようにならんきゃいけないんだぞ。
 おれたちは絶対に不幸になっちゃいけないんだ。」
思わずうるっとしちゃったよ。
posted by くりきんとん99 at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 薬丸岳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月28日

『クレオパトラの夢』 恩田陸

クレオパトラの夢 新装版 (双葉文庫) -
クレオパトラの夢 新装版 (双葉文庫) -
25〜27日。

2作続けての恩田陸作品だけど、
これは、あの恵弥シリーズ第二弾。
MAZE』も面白かったもんね〜。

北国のH市を訪れた神原恵弥。
不倫相手を追いかけて行った双子の妹、
和見を連れ戻すという名目の裏に
外資製薬会社の名ウイルスハンターとしての
重大な目的があった。

H市と関係があるらしい「クレオパトラ」と
呼ばれるものの正体をつかむこと。
それが恵弥の目的だった。

和見の不倫相手、若槻慧が
その「クレオパトラ」を研究していると思われていたが、
恵弥が訪れる数日前に若槻は、事故死していた。

H市は、言わずと知れた北海道の函館市ね。
どうやらこのシリーズは、舞台となる場所を
アルファベットで表記するルールらしい。
『MEZE』も『ブラック・ベルベット』もそうだったような?

そしてこのシリーズの一番の面白さは、
やっぱり恵弥のキャラなのでは!?
だって、格好いいのにオネエ言葉なんだもん。
どうしてもカッコいいおばさんをイメージしながら読んじゃうよ。

物語は、二転三転して、
いったい誰が見方で誰が敵なのか?
その辺が妙にスリルがあって面白い。
そして結末も・・・?

いずれにしてもこのシリーズ、
もっと読みたいけど、
今もう全部、読んじゃたんだよなぁ。
4作目はいつになるんだろう?
posted by くりきんとん99 at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月24日

『消滅―VANISHING POINT』 恩田陸

消滅 - VANISHING POINT -
消滅 - VANISHING POINT -
19〜24日。

良かった〜、モヤっとした終わり方じゃなくて。
恩田陸の作品って、モヤっと終わることも多いんだよね。
この520ページ余りの作品を読んで、
モヤっと終わったらどうしようと終わりに近づくにつれ
変にハラハラしちゃったよ。

202X年9月30日の午後。
日本の某国際空港に各国からの便が到着した。
超巨大台風の接近のため離着陸は混乱、
さらには通信障害が発生。

そして入国審査で止められた11人(+1匹)が、
「別室」に連行される。
この中に、「消滅」というコードネームの
テロを起こす人物がいるというのだ。

その別室にいた「キャスリン」という名のアンドロイドに説明され、
テロリストを特定する手伝いをするように迫られる。

舞台は近未来の日本の国際空港。
だから、妙にリアルで、でもアンドロイド〜?
キャスリンってホントにアンドロイド〜?というくらい精巧だし。

11人は老若男女。
テロリストを特定しないと帰られないと、
まずは、どうしてこの11人が選ばれたのか、
その共通点を考えるけど・・・。

やっぱり読んでいて怖いのがキャスリン。
キャスリンはホントに入国管理のモノなのか?
どうしてほかの人たちは出てこないのか?

いろんな人たちの視点で書かれているんだけど、
やっぱりどの人もテロリストとは思えないし〜?と思っていたら、
台風で空港は閉鎖。そして高潮で危険が迫る。

変に怖く、妙に危機感があって、
そして面白い。

あ〜〜、キャスリンに会ってみたいし、
肉ワンタン麺も食べたいわ。
posted by くりきんとん99 at 20:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする