2016年01月31日

『鬼畜の家』 深木章子

鬼畜の家 (講談社文庫) -
鬼畜の家 (講談社文庫) -
25〜30日。

初読み作家さん。
読メで知って面白そうだから借りてみた。

「おとうさんはおかあさんが殺しました。
 おねえさんもおかあさんが殺しました。
 おにいさんはおかあさんと死にました。
 わたしはおかあさんに殺されるところでした…」

保険金目当てで家族に手をかけてゆく母親。
その母親も自動車もろとも夜の海に沈み、
末娘だけが生き残ることのなった。

母親による巧妙な殺人計画、
娘への殺人教唆、資産の収奪。
信じがたい「鬼畜の家」の実態が、
生き残った娘の口から明らかにされてゆく。

帯に書いてある内容なんだけど、
もうすでに衝撃的だし、面白そうなんだけど、
物語が元刑事の榊原が、
事件の関係者を訪ね、その関係者が語ったものとなっていて、
これがなかなか、面白いんだけど読みにくい。

そしてどうやらところどころにヒントがあったらしいんだけど、
最後の最後まで気づかなかったよ。
だから最後のどんでん返しにはびっくり。
こりゃまさしく鬼畜の家だわ〜って感じ。

でもちょっと期待外れではあったかな〜?
あ〜〜、なるほど〜っていうのがなかったからかな?
ちょっとややこしい感じだったし。
期待し過ぎだったんだろうか?
posted by くりきんとん99 at 19:34| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月29日

『ペンギンのバタフライ』 中山智幸

ペンギンのバタフライ -
ペンギンのバタフライ -
19〜24日。

『Happy Box』で初めて知った作家さん。
短編集で少しずつリンクしている。

「さかさまさか」
昔好きだったミュージシャンの事故に
巻き込まれて死んだ妻を取り戻すため、
佳祐はあの坂道を自転車で逆走して時間を遡ることに成功したのだが。

「バオバブの夜」
「名前をもらってくれませんか」――台風の夜、
妻の出産のために訪れた病院で出会ったのは、
幼い時に死別した父親だった。

「ふりだしにすすむ」
「ぼくね、きみの生まれ変わり」と
白髭の太った老人から言われて……

「ゲイルズバーグ、春」 
なぜか2年後からメールをくれた彼女の、やっかいな願いごととは。

「神様の誤送信」
他人の未来が見えてしまう俺は、
自分が神だと思っていたのだが……

どれもちょっと不思議な、でも心に迫る短編集。
一番好きなのは、最初の「さかさまさか」。
どう考えても自転車で後ろ向きに坂を下るって
恐ろしい行為なのに、妻が死ぬことになる事故を
何とか止めようとする佳祐に涙。
「バオバブの夜」も良かったなぁ。

今回は、短編集だったけど、
今度はぜひ長編も読んでみたい。
posted by くりきんとん99 at 19:27| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

『空色の小鳥』 大崎梢

空色の小鳥 -
空色の小鳥 -
17〜18日。

久々の大崎さん。
読みやすく面白かったけど〜。

「おまえはちがうから。この家から出ていくことを考えろ」
三年前に急逝した血の繋がらない兄・雄一と最後に交わした言葉だった。

大企業のオーナーである西尾木家に
後妻の連れ子として入ったものの、
疎外感の中で暮らしてきた弟の敏也は、
いまだにその真意が分からずにいた。

ある日、偶然兄に内縁関係の妻子がいることを知った敏也は、
その妻・千秋が末期癌であることを突き止める。

千秋の死後、六歳になる娘の結希を引き取ることにした敏也。
だがなぜか、兄を溺愛したワンマン社長の父や一族には、
そのことを一切知らせずに暮らし始める。

読みやすかったけど、
なんだかイマイチ物足りなさを感じた今作品。
なんでかなぁ?と思ったけど、
登場人物たちの想いがイマイチ伝わってこなかったからかな。

敏也が何を思って結希と引き取ったのか。
結局、敏也には相続権がなく、
父に養子縁組を組んでもらい相続権をもらう・・・。
結希を使って、そういうことを目論んだみたいだけど、
それほど思いが強い感じじゃない。

母を死に追いやったおば達に復讐したいのか?
でもそれもそれほど執着している感じじゃない。
敏也を虐めた従兄から、たくさんのものを奪うために
結希を引き取ったのか?
それもあるみたいだけど、やっぱり思いが伝わらない。

もうちょっと敏也の心情を強く書いてほしかったなぁ。
それはそれで、読みにくくなったかもしれないけどね。
posted by くりきんとん99 at 20:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 大崎梢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする