2017年01月08日

『三鬼 三島屋変調百物語四之続』 宮部みゆき

三鬼 三島屋変調百物語四之続 -
三鬼 三島屋変調百物語四之続 -
1〜7日。

2017年の最初の1冊がこれ。
なかなかに読み応えのある大好きなシリーズ。

「三島屋シリーズ」の4作目。
ずいぶんとおちかが明るくなった。
聞き手としてもこなれた感じで。
その分、読みやすいような物足りないような…?

「迷いの旅籠」
12歳の女の子・おつぎが語り手。
おつぎの村では毎年春に行燈祭りがおこなわれていた。
その年、藩主の命で行燈祭りが中止に…。

「食客ひだる神」
江戸で評判の弁当屋「だるま屋」。
だが、夏場には休業してしまう。
それには意外な理由が。

「三鬼」
お取り潰しになってしまった山陰の小藩。
元家老がおちかの元で語った話は、
昔、その元家老が務めた山村での恐ろしい物語だった。

「おくらさま」
おちかのもとに訪れた話し手は、
14歳で時を止めてしまった老婆・お梅。
語り終わったお梅はそのまま姿を消してしまう。

表題作の「三鬼」もぞわりと怖くて良かったけど、
やっぱり最後の「おくらさま」が良かったかな。

まさか若先生が、おちかの元から離れてしまうとは!
だけど新しい出会いもあったり。
おちかもすっかり明るくなって、
そして若先生とお梅のおかげで新しい一歩を踏み出せそう。
posted by くりきんとん99 at 08:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮部みゆき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月16日

『希望荘』 宮部みゆき

希望荘 -
希望荘 -
10〜15日。

杉村三郎シリーズ、第4弾。
前作で思いもよらず離婚となった杉村さん。
今作では、義父の経営する今多コンツェルンを辞め、
独り身となった杉村さんが探偵事務所を開業。
そこで依頼される4つの事件を描いた短編。

「聖域」
探偵事務所を開業したばかりの杉村のもとに
近所の住人から相談事が。
数か月前に亡くなった老女を見かけたという。

「希望荘」
ある日、亡き父・武藤寛二が
生前に残した「昔、人を殺した」という告白の
真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。
依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、
息子と再会するまで30年の空白があった。

「砂男」
離婚後、仕事を辞めた杉村は、
実家に戻り、「なつめ市場」を手伝うことに。
ある日、常連の蕎麦屋「伊織」の主人が愛人を作り行方不明に。
杉村は、調査会社「オフィス蛎殻」の所長から、
この件を調べるのを手伝ってほしいと頼まれる。

「二重身(ドッペルゲンガー)」
震災後、杉村の事務所兼住宅の古家が傾き、
急きょ、引っ越しすることに。
その新しい事務所に少女が訪ねてくる。
その少女の依頼は、母親が付き合っていた昭見豊が
震災後、行方不明になっているので探してほしいということだった。

前作が、割と暗い感じで終わったから、
悲壮感漂う感じなのかなぁ?と思ったけど、
相変わらずの杉村さんだった。

どの話もその杉村さんのやさしさというか
マイペースさが出ていて、いいお話。

でも人のことばっかりにかまけてないで、
もっと自分のこと考えろよ〜っと思ってしまう。
優しいんだよね。

私立探偵としてスタートした杉村さん。
次はぜひ、長編で!
面白かったけど、ちょっと物足りなかったんだよね。
posted by くりきんとん99 at 19:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮部みゆき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月08日

『ステップファザー・ステップ』 宮部みゆき

ステップファザー・ステップ (講談社文庫) -
ステップファザー・ステップ (講談社文庫) -
5〜8日。

20年ほど前の宮部さんの作品。
このころの宮部さんの作品って、
わりとクセの強いものが多かったような気がするけど、
これはそんなことがなく、軽快なタッチで面白かった。

2億円の遺産を受け継いだ女性の家に
侵入した泥棒が、屋根から落下、
双子の13歳に助けられ、ステップファザ-(継父)にされる。

そしてその双子の住む家の隣、
巨額の遺産を相続した若い独身女性の家に侵入してみると、
なぜかどの部屋のなかも鏡だらけだった。

連作短編になっていて、わりとどれも読みやすい。
そして予想外の結末だったりもする。
このステップファザーにされる泥棒が、
双子に強請られるくらいだから、間抜けなのでは〜?と思ったけど、
スゴイやり手で、頭もまわる。
なぜ、あのとき屋根から落ちちゃったんだか。
あ、落雷のせいなんだろうけどね。

それに双子の直と哲も賢い。
でも、賢いに「ズル」が付くかなぁ?

ちょっとこの作品のありえない設定が、
伊坂さんの作品を連想させられる。
似てる感じがするんだよね。

予想以上に面白かったこの作品。
けっこう前にやっていたドラマ、観ればよかったなぁ。
posted by くりきんとん99 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮部みゆき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする