2014年01月06日

『漁師の愛人』 森絵都

漁師の愛人 [単行本] / 森 絵都 (著); 文藝春秋 (刊)
5日〜6日。

短編が3編と中編2編の短編集。

短編は、「プリン」をテーマにした三部作で、
小学校の給食でプリンが無くなったことから、
「君」と担任教師が激しく言い合う話と
中学生の「君」が父親とプリンのことで言い合う話。
そして彼女と入った喫茶店でプリンアラモードを注文したら、
プリンが無いからアラモードだけでいいかとウェイトレスに言われる話。

どれも「プリン」。
そしてこの「君」は、多分同じ男の子。
ちょっとずつ成長して行ってるんだよね。
成長してるんだけど、「プリン」なんだよ。
これは、なんだか詩を読んでるみたいだったなぁ。
でもアラモードだけって、どんなん?

中編は、それぞれ面白かった。

「あの日以降」は、一軒家で同居する3人の女性が、
3.11以降、なんだかうまくいかなくなった話。
それぞれがそれぞれに悩みを抱えていたりする。

表題作の「漁師の愛人」は、
失業して漁師になった不倫相手のカレについて行き、
そこで苦労をする女性の話。

どちらの中編も女性がメイン。
そしてその女性の思いがしっかりと描かれ、
読んでいて共感を感じられる。
年代が近いからもあるだろうけど、描写がいいんだよね。
この辺は、やっぱり森さんならではなのかな。

年が明けてからほぼ1日1冊ペースで読んでたけど、
仕事が始まったからぼちぼちペースダウン。
我ながらよくこのペースで読んでたよ。
posted by くりきんとん99 at 20:59| Comment(0) | TrackBack(1) | 森絵都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月27日

『気分上々』 森絵都

気分上々気分上々
(2012/03/01)
森 絵都

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25日〜27日。

森絵都さんの短編集。

やっぱり森絵都さんっていいなぁ。
今回の短編集は、あとがきによると、
過去に書いたものの寄せ集めだけど、
そのせいもあるのか、飽きもせずに
最後まであっという間に読むことができた。

数ページのモノから数十ページのモノまで様々。
世界も様々。

どれも好きだけど、その中でもお気に入りは、
「17レボリューション」と「本物の恋」、
「ブレノワール」「気分上々」かな。

「17レボリューション」は、
今まで何となく好きな人とつき合ってた女の子が、
失恋と17の誕生日を迎えたことから、きちんと人を選ぼうと決意!
イケてる人とだけつき合うことを決め、
その基準に達していない親友と絶交する。

「本物の恋」は、プライドのために彼氏を作ってた女の子が、
お祭りの日に知り合った男に頼まれ、
妊婦とその連れの後を追うという話。
そしてそれから7年後、その男と再会する。
これはちょっとオチが分かっちゃった。

「ブレノワール」は、古い因習にとらわれているブルターニュ地方の実家をでて、
あちこちでシェフの修行をする男の話。
彼は、結婚しブルターニュ地方へ戻ってくる。
ブルターニュ地方の人たちって・・・(^_^;)

「気分上々」では、数か月前に父を失い、
その父親から、ペラペラしゃべらない、言い訳しない、
愚痴も弱音も吐かないと遺言された男の子の話。
エロDVDへかける執念、すごい!!
でもこの男の子のお父さんへの思い、ちょっと胸が熱くなる。

中にはちょっと切なさを感じるものもあるけど、
どれもほんわかとした気持ちになれる作品。

たぶん私は、この作品と「異国のおじさんを伴う」しか、
森絵都さんの作品は読んだことが無かったから、
長編含め他の作品も読んでみるつもり。

posted by くりきんとん99 at 23:37| Comment(0) | TrackBack(2) | 森絵都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月03日

『異国のおじさんを伴う』 森絵都

異国のおじさんを伴う異国のおじさんを伴う
(2011/10)
森 絵都

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1日〜2日。 表題作を含む森絵都さんの短編集。 これは、良い短編集だった。 贈り物としてもおススメ。 10篇の短編からなっていて、 どの作品も20ページ余りなので、とても読みやすい。 そして、帯にも書いてあるけどどこから読んでも、 何度読んでもいい感じ。 一番最初の作品は、写真集の話から始まって、 一瞬、コレ哲学っぽい?読みにくくない?と思ったけど、 まったく違い、どちらかというと恋愛話。 あっという間にこのちょっと変わった感じの恋バナに引き込まれ、 夢中になって読んだ。 物語は、こんな風に恋愛モノだったり、 かと思えば旅行の話だったり、停電の話だったり。 お気に入りは、最初の「藤巻さんの道」。 でもほとんどお気に入りかな? 「ラストシーン」では、着陸態勢に入ったせいで、 映画のラストシーンを見ることが出来なくなった乗客と その苦情を他の乗客たちからも受ける乗務員の話。 これも面白かった。 「桂川里香子、危機一髪」も面白かった。 桂川里香子が、新幹線に乗ると動揺して素面ではいられないその理由。 「母の北上」では、2年前に父が他界。 一人残された母は、息子が1年に一度訪れるたびに、 家の中で北上を続けていた。その理由は意外なものだった。 などなど。 どれも面白く、素敵な短編。 思わず、ふっと笑ってしまうものもあれば、 しみじみとなってしまうものも。 この12月に読むのにはちょうど良かったかも。 たぶん、クリスマスの話もあるからだと思うけど。 クリスマスプレゼントにもおススメの一冊。
posted by くりきんとん99 at 08:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 森絵都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする