2017年01月23日

『八月は冷たい城』 恩田陸

八月は冷たい城 (ミステリーランド) -
八月は冷たい城 (ミステリーランド) -
21〜22日。

『七月に流れる花』と対になった作品。
これは、この順番で読んで正解。
こっちが後だね。

夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。
毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、
「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。

ともに城を訪れたのは、二年ぶりに再会した幼馴染みの卓也、
大柄でおっとりと話す耕介、
唯一、かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正だ。

到着した彼らを迎えたのは、
カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。

少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、
三回鐘が鳴るのを聞きお地蔵様のもとへ向かった光彦は、
茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。

こっちはこっちで怖かったわ。
そしてこの城へ来た理由が切ない。
親の死が近いってことだもんね。
そしてこの城から出られるのは…。

今回はさらにみどりおこと男の正体が明らかに・・・?
posted by くりきんとん99 at 09:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月22日

『七月に流れる花』 恩田陸

七月に流れる花 (ミステリーランド) -
七月に流れる花 (ミステリーランド) -
17〜20日。

少年少女向けに描かれた作品で、
とても読みやすかったけど、
恩田さんらしくちょっと不思議でちょっと怖い物語。

坂道と石段と石垣が多い静かな街、夏流(かなし)に転校してきたミチル。
六月という半端な時期の転校生なので、
友達もできないまま夏休みを過ごす羽目に。

終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、
緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。
思わず逃げ出したミチルだが、手元には、
呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、
夏の城――夏流城(かなしろ)での林間学校への招待状が残されていた。

ミチルは五人の少女とともに、
濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。

城には三つの不思議なルールがあった。
鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。
三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。
水路に花が流れたら色と数を報告すること。

読みやすいけど怖い。怖いけど面白い。
でも意外なオチだったなぁ。
可哀相なお話だった。

次は、男の子の物語。「八月は冷たい城」。
posted by くりきんとん99 at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月27日

『蜜蜂と遠雷』 恩田陸

蜜蜂と遠雷 -
蜜蜂と遠雷 -
20〜22日。

これは読み応えあった!
でも読んでよかった!
厚いのに2段組みと知ったときは、
さすがにびっくりしたけど。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
「ここを制した者は世界最高峰の
 S国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、
覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。

養蜂家の父とともに各地を転々とし
自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。
かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇し
CDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、
長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。
音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンで
コンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。
完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される
名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。

彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。
第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

音楽がテーマの時点で、中山七里参の作品と混同。
一瞬、訳が分かんなくなったけど、
これはミステリーじゃない。
そしてよくある恩田さんの作品と違ってモヤっとしていない。
いつまでも読んでいたくなるような、そんな物語だった。

クラシックに明るくない私でも
ピアノのシーンをイメージし、
そして音が聞こえてくるような。

これ、図書館から借りたけど、
これはもう一度、ゆっくりと読みたい。
そんな風に思えたのは、ホントに久しぶり。
この本に出合えて良かった。
posted by くりきんとん99 at 17:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする