2015年06月13日

『ブラック・ベルベット』 恩田陸

ブラック・ベルベット -
ブラック・ベルベット -
11〜13日。

久々の恩田さんの作品。
そしてまさかのシリーズもの3作目。
恩田さんの作品は、ブログを始める前から
けっこう読んでいるつもりだったけど、
このシリーズは未読だった。

そして、モヤっとした読後感がイマイチな
作品が最近多かったから、ちょっと心配しながら読んだけど、
これは、展開も面白くすっきり!
舞台もパラレルワールドじゃないし。

東西文化の交差点・T共和国。
外資製薬会社に身を置く凄腕ウイルスハンター神原恵弥(めぐみ)は、
仕事でT共和国に訪れたが、
知り合いから入国後に消息を絶った
女性科学者・アキコ・スタンバーグの行方を探すよう頼まれる。

さらに恵弥は、「アンタレス」という人物が
恵弥と会いたがっているからT共和国に行くよう言われていた。
イスタンブールで恵弥は、高校の同級生だった満と再会。
その満から、全身に黒いコケを生えた遺体が見つかったという話を聞く。
さらに高校時代に付き合っていた橘とも再会する。

「アンタレス」に会うために訪れた店で、
代理人と名乗る人物から、教えられた方向を見ると
アキコ・スタンバーグが。
慌てて後を追った恵弥の前で
アキコ・スタンバーグは、通り魔によって殺されてしまう。

「アンタレス」とは?
黒いコケに覆われた遺体とは?
そしてアキコ・スタンバーグはなぜ殺されたのか?

前半というか、後半まで謎だらけ。
ウイルス・ハンターだという恵弥の仕事がイマイチわかんないし。
やっぱり、前2作を読んでないからだよねぇ。

どれがどうつながるのか、残りのページが少なくなればなるほど、
これ、またモヤっと終わるのでは?と
変に心配で、先が気になるやら、読み進めたくないやらで
なんとも複雑な気分で読んだけど、予想外な真実だらけでビックリ。

久々にすっきり読み終わることができた。
でもやっぱりウイルス・ハンターって何?って謎だけ残り・・・。
そのうち前2作も読もうっと。
そうすれば、もっとすっきりするよね。
posted by くりきんとん99 at 19:41| Comment(0) | TrackBack(2) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月29日

『雪月花黙示録』 恩田陸

雪月花黙示録 (単行本) [単行本] / 恩田 陸 (著); KADOKAWA/角川書店 (刊)
25日〜28日。

私が読んだ中では一番軽快な恩田陸さんだったかも。
主人公たちが高校生でパラレルワールドな日本に
なんとなく三崎亜記さんの『コロヨシ』シリーズと重なる。

大和文化を守る「ミヤコ」と物質文明に傾倒する「帝国主義者」の
二つに分かれてしまっている近未来の日本が舞台。

高校生の蘇芳、紫風、萌黄の春日家の三人が主人公。

ある日、紫風が当選確実の生徒会長選挙で、
選挙への妨害行為が相次ぐ。
派手好きで蘇芳のことを思っている追川道博の仕業かと思われた
その妨害行為は、「伝道者」と名乗るモノ達の仕業だった。

そして選挙妨害だけではなく、
様々なことが「ミヤコ」の3人の周りで起きていく。
それは、帝国主義者たちの仕業なのか。
それとも伝道者の仕業なのか。
そして何が目的なのか・・・?

って書くと、わりと重そうなんだけど、
けっこう軽〜く書かれてるんだよね。

紫風と萌黄は真面目な感じなんだけど、
蘇芳と道博が軽いキャラだからかなぁ?

恩田陸さんの作品は、最近、もや〜〜っと終わることが多いから、
これも覚悟して読み始めたんだけど、
予想以上にテンポよく、軽快で、
そしてエンディングもスッキリ!!

これは、アニメ化を狙っているのか・・・?
思わずそんなことを考えちゃう。
面白かったんだけどね。
posted by くりきんとん99 at 14:33| Comment(0) | TrackBack(1) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月09日

『夜の底は柔らかな幻 上・下』 恩田陸

夜の底は柔らかな幻 上 [単行本] / 恩田 陸 (著); 文藝春秋 (刊)夜の底は柔らかな幻 下 [単行本] / 恩田 陸 (著); 文藝春秋 (刊)
2日〜8日。

久しぶりの恩田さんの長編。
上下巻にわたるこの作品は、ちょっと不思議な世界。
日本だけど日本じゃない、パラレルな世界。

有元実邦は、生まれ育った途鎖国へとやってくる。
この時期は、闇月で先祖を弔うため、多くの人が山へ入る時期。
その山には、「ソク」と呼ばれる犯罪者たちの頂点に君臨するものがいた。

実邦は、その「ソク」を捕えるため、
東京から潜入捜査に来たのだった。

この世界では「在色者」と呼ばれる人間がいて、
その在色者は「イロ」という特殊能力を持っていた。
そしてこの実邦も在色者だった。
でも、読んでいて、この実邦がどれほどの
「イロ」を持っているのか、なかなか見えてこない。
多分、その実邦の「イロ」がこの物語の肝でもあったんだろうけど、
最後の最後にようやくわかったんだか、分かんないんだか・・・?
ま、それが恩田さんなんだろうけどね〜。

実邦を憎んでいる葛城。
憎んでいるのか何なのか?
でも、地味にこの極悪非道なキャラ、好きなんだよね〜。
最後はこの二人一体どうなったんだろう。

全体的に、なんだかアニメ映画の原作を読んでるような、
エンターテイメントな作品だったけど、
戦闘というより殺戮の描写がグロくてちょっときつかった。

後半に行けばいくほど、
面白いんだけど、恩田さんのことだから、
またまたモヤッと終わるのでは・・・?という恐怖が・・・。
でも、思っていたほどモヤッともせず、わりとすっきりかな?

読後感は、すっきりと終わっている割に、
描写がきつくてスッキリせず・・・と、何とも複雑なものだった。
それになんだか、どんどんと世界がおっきくなってく。
posted by くりきんとん99 at 18:56| Comment(0) | TrackBack(1) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする