2018年03月22日

『天の花 なでし子物語』伊吹有喜

天の花 なでし子物語 -
天の花 なでし子物語 -
18〜21日。

遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。
幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は寂しい境遇にあっても、
周囲の人々の優しさに支えられて子ども時代を生き抜いてきた。

18歳になった耀子は、誰にも告げずに常夏荘をあとにした。
バスの中、4年前のあの夏を思い出す。
久しぶりに常夏荘を訪れた立海と過ごした日々―。

なでし子物語の3作目。
時系列では、真ん中。

2作目では、龍治と結婚し子供もいた耀子。
今作ではその数年前、その耀子が高校卒業間近で、
4年前のことを回想しながら物語が進む。

前作では、あのヨウヨがおあんさんとなって驚き、
いまいち納得いかないまま読んだけど、
今作を読んで納得。

なるほど〜、龍治ってこんなんだったんだ〜。
こりゃ立海君、かなわんな。
もう少し大人だったらね。ヨウヨも。

立海くんと耀子のいじらしさに
胸が熱くなり、そしてまたこの作品を
1作目から読みたくなった。
posted by くりきんとん99 at 03:00| Comment(0) | 伊吹有喜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月16日

『今はちょっと、ついてないだけ』 伊吹有喜

今はちょっと、ついてないだけ -
今はちょっと、ついてないだけ -
14〜15日。

大好きな伊吹さんの新作。
すっごく良かった。

かつて世界の秘境を旅するテレビ番組で
一躍脚光を浴びた「ネイチャリング・フォトグラファー」の立花浩樹。
バブル崩壊で全てを失ってから15年、
事務所の社長に負わされた借金を返すためだけに生きてきた。

必死に完済し、気付けば四十代。
夢も恋人もなく、母親の家からパチンコに通う日々。

ある日、母親の友人・静枝に写真を撮ってほしいと頼まれた立花は、
ずっと忘れていたカメラを構える喜びを思い出す。
もう一度やり直そうと上京して住み始めたシェアハウスには、
同じように人生に敗れた者たちが集まり…。

連作短編になっているこの作品。
物語は、立花の話だったり、
静枝の息子、宮川の話だったり。

どの登場人物も上手く物事が運べず、
立ち止まっている感じなんだけど、
ちょっとしたことがきっかけで、
また動き出すって感じ。

そこがまたなんとも良い感じなんだよなぁ。

最後にまた大きく一歩を踏み出すことになる浩樹。
これは、とっても続きが読みたいなぁ。
posted by くりきんとん99 at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 伊吹有喜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月24日

『オムライス日和 BAR追分』 伊吹有喜

オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫) -
オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫) -
20〜24日。

BAR追分』の続編。

有名電機メーカーに勤める菊池沙里は、
大学時代にゼミで同期だった宇藤輝良と再会する。
卒業して五年、宇藤は
「ねこみち横丁振興会」の管理人をしながら、
脚本家になる夢を追い続けているという。

数日後、友人の結婚式の二次会後に、
宇藤がよくいるというねこみち横丁の
BAR追分に顔を出した沙里だったが…。

これは、表題作の「オムライス日和」。
連作短編なんだよね。

「BAR追分」の桃子が面倒を見ている猫、
デビイが余所でも餌をもらっていて太り、
困った桃子がデビイに手紙を付ける話とか、
宇藤クンが得意とする餃子を振舞う話とか。

相変わらず、ほんのりと暖かく、
でもちょっと切なかったりする伊吹さんの物語。
ゆっくりと時間が過ぎていく感じがとても好き。
それに食べ物がおいしそうなんだよね〜。

オムライスにかける選べるソース。
トマトソース、デミグラスソース、クリームシチュー。
私だったら、どれにしよう?
やっぱりクリームシチューかな?
posted by くりきんとん99 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 伊吹有喜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする