2016年05月07日

『木暮荘物語』 三浦しをん

木暮荘物語 (祥伝社文庫) -
木暮荘物語 (祥伝社文庫) -
3〜5日。

小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、
築ウン十年、安普請極まりない全六室の
ぼろアパート・木暮荘。

現在の住人は四人。

一階には、死ぬ前のセックスを果たすために
恋を求める老大家・木暮と、
ある事情から刹那的な恋にのめり込む女子大生・光子。

二階には、光子の日常を覗くことに
生き甲斐を見いだすサラリーマン・神崎と、
3年前に突然姿を消した恋人を想いながらも
半年前に別の男性からの愛を受け入れた繭。

その周りには、夫の浮気に悩む
花屋の女主人・佐伯や、
かつて犯した罪にとらわれつづけるトリマー・美禰、
繭を見守る謎の美女・ニジコたちが。

一応、連作短編なのかな?
一番最初は、繭の物語なんだけど、
まさかの修羅場からスタート!
一気に引き寄せられたわぁ。

そして予想以上に怖かったのが、
浮気に気が付いた佐伯の話。
でも覗きを続ける神崎もちょっと怖かった。
神崎の話はいい方向(?)に行ったけど。

その怖い話は、ちょっとしをんさんらしからぬような。
やっぱりしをんさんらしいような。

しをんさんの作品でやっぱりいいのは、
登場人物たちのキャラだよね。
今回も引きつけられるキャラばかり。
光子ちゃんも大家さんももちろん並木も。
並木は可哀そうだったけどね。
posted by くりきんとん99 at 13:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 三浦しをん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月31日

『仏果を得ず』 三浦しをん

仏果を得ず (双葉文庫) -
仏果を得ず (双葉文庫) -
25〜31日。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、
義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

健は大夫の人間国宝・銀大夫を師匠にもつ。
ある日師匠から、技芸員から「変わり者」と噂される三味線、
兎一郎と組むように言われる。

不安と戸惑いを覚えながら稽古に臨むが、
案の定、兎一郎は全く違う演目をひき始める……。

三浦しをんさんは、
私が興味のなかったいろんな世界を教えてくれるなぁ。
この間は、駅伝。
そして今回は、文楽。

これを読んだら、すっかり文楽に興味がわいちゃった。

文楽も面白そうだったけど、
この作品は、キャラが面白い。
健が師事する銀師匠と三味線の兎一郎。
健が教えている小学生のミラちゃんに
そのお母さんの真知さん。

一番のお気に入りは、
やっぱり銀師匠かなぁ?
面白いのに人間国宝だもんね。
何も考えていないようでいて、
健たちのことをきちんと考えて・・・いるんだよね、きっと。

三浦しをんさん、次は何を教えてくれるのかな?
posted by くりきんとん99 at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 三浦しをん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月26日

『風が強く吹いている』 三浦しをん

風が強く吹いている (新潮文庫) -
風が強く吹いている (新潮文庫) -
19日〜25日。

寛政大学4年の清瀬灰二は肌寒い三月、
類まれな「走り」で夜道を駆け抜けていく蔵原走に出会う。
その走りに引き込まれた清瀬は、
走を下宿の竹青荘に半ば強引に住まわせる。

清瀬には「夢と野望」があった。
駅伝の最高峰である箱根駅伝に出て、
自分の追求する走りを見せたい。

その「夢と野望」を「現実」にするには
清瀬にはあと一年しかなかった。

竹青荘は特異な才能に恵まれた男子学生の巣窟だった。
清瀬は彼らを脅しすかし、そして奮い立たせ、
「箱根」に挑むことになる。それもたった十人で。

箱根駅伝には、あまり興味のない私でも
充分に面白かったし、来年は観てみようか?と思わされる面白さ。

清瀬や走の駅伝へかける熱い思い。
そして、駅伝へ情熱を傾ける竹青荘の住民たち。
個々の想いもそして個々の走りも熱い。
これぞ青春!

箱根駅伝好きの母にプレゼントしてあげようかな?
posted by くりきんとん99 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 三浦しをん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする